お姉さんとお兄さんが高校進学を機に町へ出てしまった後、私の遊び相手は同い年のナオ君に変わった
ナオ君は他の男の子達と違っていて、目が合っても逃げないし、髪や洋服を引っ張ったりせず
いつも自然体で接してくれるから、居心地が良かった夏になって、アヤちゃんという女の子とも仲良くなった
アヤちゃんは夏の間だけ、うちの近所にあるおじいさんの家に泊まりに来ていた

ある日アヤちゃんが暗い顔をしていたので話を聞くと、着替えやお風呂の時、おじいさんに覗かれるのが嫌だと言った
アヤ「それにね、おじいちゃんね、変なビデオ見てるの」
私「変なビデオ?どんなの?」
アヤ「見にくる?」
私「うん」
アヤちゃんのおじいさんの留守を見計らって、ナオ君と二人でお邪魔することになった


アヤちゃんのおじいさんのビデオはアダルトビデオだった
その頃はそんなビデオがあることを知らなかったし、私たちは娯楽に飢えていたから
最初のうちは三人ともはしゃいだ調子で見ていた

「このお姉さん、お化粧してる!」
「本当だ!きれいだね!」
「私もお化粧してみたいなあ」

「どうしてエプロンとパンツしか着てないの?」
「お掃除してるから暑いのかな?」
「お腹こわしちゃうよ!」

ビデオの内容は、若妻が家事の手を止め夫を思いながら自分を慰める、というものだったと記憶している

「バナナだ!」
「皮むかないでペロペロしておいしいのかな?」
「絶対おいしくないよ~」

テーブルの上に置いてあるバナナを手に取って舐めまわし、パンツ越しに刺激するというシーンになった

「あんっ……!」

その喘ぎ声が聞こえた瞬間、私はお姉さんとお兄さんのセックスを思い出していた

私「これ……エッチなビデオだ……」
アヤ「エッチなビデオ?」
私「うん……」
ナオ「……」
アヤ「……」
私「……」

私たちが食い入るように見つめる画面からは、なまめかしい声が絶え間なく聞こえてくる

「お股から汗かいてるね……」
「うん……」
「暑いのかな……」

私たちは愛液の存在も知らなかった

しばらくして今度は男女の絡みのシーンになった

アヤ「……このビデオ、子供が見ちゃいけないものかもしれない……」
私「どうして?」
アヤ「パパとママが裸で同じことしてるの見たことある……その時に言われたの」
私「なんて?」
アヤ「『これは大人しかしちゃいけないことだから、アヤは見るのも真似するのもダメ』って……」
ナオ「……ビデオ止めよう」

すぐにビデオを止めて、私とナオ君は家に帰ることにした
後ろめたさで一杯だった

後日、アヤちゃんは「ビデオを見たのがおじいちゃんにバレてお仕置きされた」と言った
どんなお仕置きをされたのかは、聞いても教えてくれなかった

夏が終わり、アヤちゃんは自分の家に帰ってしまった
私はまたナオ君と二人で遊ぶ日々
遊ぶといってもナオ君がうちに来て本や漫画を読んだり、ままごとしたりと、二人して家にこもることがほとんどだった

ある日、どちらが言い出したのか覚えてないけど、大人の真似っこしてみようということになった
二人してリビングのソファの陰に隠れ、まずはチュウからやってみることになった

私とナオ君は、キスのことをチュウと言っていた
もしかしたら「キス」という言葉を知らなかったのかもしれない

最初は軽く触れあう程度に
慣れてくると押し付け合うようにして何度もした

その日からナオ君との遊びは大人の真似っこ一色だった
後ろめたさよりも人に隠れてキスするのが楽しくてしょうがなかった

唇に吸い付きながら顔を離すと「チュッ」と音が出るのを発見してからは、そのやり方で何度もした
寝転がって抱き合ってキスしたり、服の上から体を触って、触られたほうが「あん」と言う真似もするようになった

私とナオ君の大人の真似っこは、日に日にエスカレートしていった

冬のある日、私とナオ君はこたつに入って本を読んでいた
私は座っていて、ナオ君は向かい側からこちらに足を向けて寝転がっていた

偶然かわざとか分からないけど、ナオ君のつま先が私の股間に触れた
「やんっ!」
いつもと違う本気の声が出てすごく恥ずかしい
俯いてモジモジしてたら、さっきより強くつま先が当たった
「あっ……!」
今度はつま先で撫で上げるようにされて
「やっ……!んっ……!」
勝手に声が出た

こたつに突っ伏すと、火照った頬に天板がひんやりして気持ちよかった
起き上がったナオ君が、私の顔を覗き込みながらグリグリする
「ここ?」
初めてナオ君を異性として意識した瞬間だった
「あぁっ……!あん……!あっ……!あ……!」
気持ちいいに恥ずかしいが加わって快感が増した

その日は家に二人っきりだったので、私もナオ君も大胆になっていた

「ナオ君……ちょっと待って……おしっこ出そう……」
ナオ君があっさり足を引いたのが残念だと思った
ちなみに今でもイキそうになるとおしっこが出そうな感覚になる

私の隣に移動してきたナオ君とキスした
ナオ君って男の子なんだって思ったら急にドキドキした

私「どうして急にいじわるするの?」
ナオ「わかんない、したくなった」
私「……ナオ君」
ナオ「うん」
私「私、ナオ君となら、大人がすることしてもいい」

私たちはまだ、キス以外でお互いを直に触り合ったことはなかった
それは大人がすることだからという暗黙の了解があったと思う

ナオ「本当に?」
私「うん」
ナオ「じゃあ、夜、しよう」

その日、お泊まり会と称してナオ君が家に泊まることになった

母が夕飯を準備する間、二人でお風呂に入ることになった
ナオ君がうちに泊まりにくるのは、夏にアヤちゃんと三人でしたお泊まり会以来
夏の時は裸を見るのも見られるのも平気だったのに
その日は恥ずかしくて、なるべくナオ君を見ないように体を洗った
お湯に浸かりながらキスする度、おしっこが出る辺りがキュンキュンなって不思議な感じがした

夕食後おしゃべりをしていたら寝る時間になった
両親にお休みを言って、私の部屋に敷いたそれぞれの布団に入って電気を消した

ナオ「>>1ちゃんのお父さんとお母さんが寝たらしよう」
布団の中でつないだ手を強くギュッとされてドキドキした

ナオ君が覆い被さる気配で目を覚ました
いつの間にか寝てしまっていたらしい
「ナオ君……ん……」
何も言わずにキスされた

その夜のナオ君はいつもと違っていた
ほとんど喋らず変にてきぱきしていて、なんだか男らしかった
「んっ……」
舌を使ったキスを知らなかったから、唇を食べるようにを何度も何度もした
激しいキスに、おしっこが出る辺りがまたキュンキュンなった

裸になろうと言ったのはどっちだったか
私もナオ君もパジャマを脱いでパンツだけの姿になり、正常位の体勢で抱きしめあった
ドキドキやキュンキュンは静まって、すごく幸福な感じがした

ナオ「やっちゃったね」
私「うん、やっちゃった」
顔を見合わせてくすりと笑った

幼い私たちは「大人のすること」を完全には理解しておらず、これがそうだと思っていたのだ
でもこの時はこれでもう十分だった
ナオ君の重みと温かさに満たされていくのを感じた

しばらくして体勢を変えようとしたか何かの弾みで、ナオ君の股間が私の股間をぐっと押した
「あぁんっ!」
思わず声が出て慌てて口に手をあてた
幸い両親は起きてこなかったけど、声を潜めて話すことにした

ナオ「(声出しちゃダメだよ)」
コクンと頷くと同時にまた股間に刺激が走った
今度は規則正しく、ぐっぐっぐっぐっと何度も押してくる
私「(あぁ……これ……気持ちいいよぉ……ナオ君は……?)
ナオ「(うーん……)」
しばらくモゾモゾ腰を動かしたあと
ナオ「(あ、これが気持ちいい)」
自分の股間を押し付けたまま擦るような動きになった
ナオ「(>>1ちゃんはこれ気持ちいい?)」
私「(えっとねー……)」
少しずつ腰を動かしてナオ君と擦れる位置を調整してたら、体がビクン!となる場所を見つけた

ナオ「(ここ?)」
反応を見逃さなかったナオ君が、その場所に股間をぐりぐり押し付けてきた
気持ちよくて息が止まりそうだった
私「(そこ……!あんっ……ナオ君……もっと……!)」
強くぐりぐりされた
私「(はっ……!あっ……!あっ……!)」
気持ちよすぎるとうまく息ができなくて声にならない声が出る

私「(あぁ……ナオ君……変な感じがするよぉ……)」
ナオ「(どんな感じ?)」
本当はおしっこが出そうな感じだった
でもそれを言ったらナオ君が止めちゃうかもしれない
私「(はぁっ……よく……はぁっ……分かんない……)」
だから言わなかった

お互い気持ちいい場所があたるように、自然に腰の角度や動きを調整して擦り付けあった
そのうちナオ君の動きがだんだん強く速くなってきて、お姉さんとお兄さんの時と同じだと思った

私「(ナオ君……チュウしたい……んっ……)」
体を密着させてキスしながら擦り付けあうのは、気持ちよくておかしくなりそうだった

ナオ「(僕も……変な感じがしてきた)」
うんと頷くと、擦り付けるスピードが一気に上がって
のぼりつめて浮き上がるような感覚がやってくると同時に頭が真っ白になった

たぶんナオ君もイッたんだと思う
私たちは折り重なってぐったりしたまま、朝まで寝てしまった
翌朝起こしにきた母に「すごい寝相」と笑われたけど
本当のことを言うわけにもいかず、ナオ君と照れ笑いするしかなかった

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